「くしゅんっっズズ…」
「大丈夫?寒い?」
「まずは着替えじゃな…」
【the setting sun】
Vo2
「サソリの小さくなった服で大丈夫じゃろう…」
渡された服に着替えるように言われたものの、
着方が分からずに四苦八苦してると
サソリが手伝ってくれた。
「ありがとう、サソリちゃん」
「僕は男の子だってば…」
「だって…お人形さんみたいに可愛いんだもん」
「ちゃん…」
思わず顔を赤くしてうつむいてしまった。
「よ、こっちへきて座れ」
「はい」
「おぬしいくつじゃ?」
「4歳!」
「4つか…サソリと1つしか変わらんな…」
「サソリちゃんおにいちゃんだったんだね!」
チヨはやはり嬉しそうに話すを見て
なぜこのような幼子を送り込んできたのか分からなくなりつつある
「あそこに行くまでの話しを聞かせてはもらえんかのう?」
「さっきのお砂場?」
「ちゃんあそこはお砂場じゃないよ?」
「だってお砂がって…あれ??あれれ??」
「まぁ、いいあそこに来る前何をしていた?」
「お母さんとおうちに帰るバス待ってたんだよぉ」
「(ばす??)ほう…その時何があった?」
「うんとね、チヨおばあちゃんみたいな人が
綺麗な布で出来た鶴さんくれたの!うんとね…ほら!」
おもむろにポケットに手を突っ込みごそごそしたあと
誇らしげにだした手には濡れて力なくシワシワになった鶴。
「見せてくれるかの?」
「うん!」
なんの抵抗もなく渡された鶴はただの鶴で他の意思も、チャクラも感じなかった。
「濡れてシワシワになっちゃったよぉ…」
「乾かせば大丈夫だよ、後で一緒にかわかそう?」
悲しげに俯いたの頭に手を置いて元気付けようとサソリが声をかける。
その言葉にうん!と元気な声を出すを見て
チヨはやはり何かの手違いで飛ばされたのでは?と思う。
「その後は、何もなかったのか?」
「うんとね、鶴さんが風で飛ばされちゃって…
追いかけたらお母さんの声がして…
お空飛んでて、お空が真っ赤で…お母さん…泣いてた…」
言いながらポロポロと涙を流す幼子にチクリと胸が痛くなる。
今これ以上の追求をした所でなんの情報も得られないと思ったチヨは「そうか」とだけ伝えて話を終わらせた。
時間が経てば何か情報が得られるやも知れない…と思ったのも事実だ。
少しして涙が収まったに思った事を聞きだすサソリ。
「ちゃんって変わった格好をしてたね」
「え〜女の子はみんなスカートだよぉ」
「スカートはわかるのだが、あのような形状は中々みかけんのでな?」
が着ていた服は
可愛いフリルの付いたシャツに紺色のプリーツの入ったスカート
その上に保育園指定のスモッグを着て斜めにかけたバック。
「保育園の帰りだから…かなぁ?」
「ほいくえん?」
「うん!お父さんが死んじゃったからお母さんがお仕事行くの!」
あんまりにも純粋な笑顔で父親の死をかたるに思わず
サソリがの手を握る。
は意味がわからないのかニコニコしながら「サソリちゃんの手ってあったかいねぇ〜」なんて言ってる
「ちゃん…」
「そのほいくえんとやらはどういう所なんじゃ?」
「うんとねぇ…のお友達が沢山居るところだよ〜」
話からするに親が働きに出てる間子供達を預かる所なのだろう…と結論付けた。
「僕もちゃんのお友達にあってみたいなぁ」
「ほんと!!きっとみんなびっくりするよ!」
その言葉にふと影を濃くするサソリ。
「…なん…で?」
「だってサソリちゃん綺麗で可愛い男の子なんだもん!」
「……////」
暗い顔から一転俯いて顔を真っ赤にするサソリを見て
ほほえましく見ていたチヨだったが、
人見知りをする上、自分や、サソリの親の立場上同年代の友達に恵まれなかったサソリに出来た
初めての友達に心が温かくなる。
何も無ければサソリと共に育ててやってもいいだろう。
など考えてしまうほど、
二人はとても仲がよくなりつつあった。
「さぁ、そろそろ夕飯の支度をせねばな…」
「チヨバア様、今日のお夕飯はなんですか?」
「そうじゃのぉ…」
二人の会話を見てニコニコ笑ってるを見てチヨが声をかけた。
「はーい」
「おぬしは何が食べたい?」
「うんとね…カレー!」
「カレーか…よし、今日はカレーにしような」
「「わーい」」
子供二人は両手を挙げて喜んでいる。
「(もう一人孫ができたようじゃ…)」
と心のなかで微笑んだのは言うまでもない。
しばらく一緒に生活を進める中で色々な問題が生じてきた。
まずは戸籍。
という人物を探してる親は砂中ドコを捜しても居なかった。
チヨ直属の物に他国進入の際、
調べさせてもどこにもいなかった。
の話を聞く限り、
不慮の事故でアソコにたどり着いたのは疑いようが無かった。
また、生活を共にして行くうちにが嘘を付く様な人物ではない事も明白。
となるとドコからきたのかは分からず仕舞い。
しばらくして―チヨがを養子として向かえた―
この事実はチヨを知る人は皆驚き耳を疑ったという。
「ー」
「はーい!チヨおばあちゃん」
「これ!お前はもうワシの娘なんじゃからおばあちゃんはよせと…」
「む…じゃぁ…チヨママ?」
「まっまぁ…よいじゃろぉ」
この二人のやり取りをうっかり見ていたエビゾウが腰を抜かしたとかしないとか…